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2014年4月26日 (土)

名作オペラのファミコン化計画

 急に思いついたことが。

 オペラって、ストーリーによってはテレビゲームになるのではないかということ。意外と分かりやすいストーリー、作品を知らなくても聴いたことのある名曲、などなど、アレンジしやすい要素は多いと思うんです。

 あるいは、実はこどもの頃の我々が知らなかっただけで、「実はあのゲームはあのオペラを元ネタにしていて」みたいなエピソードがあるのだろうか。これはご存じの方がいらっしゃったら情報が欲しいです。

 オペラのゲーム化という話に戻ります。ここでは、ファミコンのような8bitのゲームにすることを考える。例えばモーツァルト作曲『魔笛』(原作:クリストフ・マルティン・ヴィーラント、台本:エマヌエル・シカネーダー)などは、RPG、またはアドベンチャーゲームにアレンジすると行ける気がする。

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『魔笛』のストーリー
 舞台は古代エジプト。王子タミーノは、鳥指しのパパゲーノとともに、夜の女王の娘パミーナを探しに行く。祭司ザラストロの前で出会った二人は、結ばれるために三つの試練を乗り越えることになる。一方パパゲーノも、試練には失敗しながら理想の恋人を探し続ける。

 どうよ、これは行けるんじゃないか。ちなみにストーリーは、俺が知っているその作品の物語を、俺なりに要約していますのでご了承ください。あと、タイトル画面の画像は適当につくってみた。以下の作品も同様。

 同じモーツァルトなら『フィガロの結婚』(原作:ピエール・ド・ボーマルシェ、台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ)もいいのではないか。これは、スペインの伯爵に仕えるフィガロとスザンナという二人の結婚に伴って起こる騒動を描いた喜劇です。

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『フィガロの結婚』のストーリー
 スペインのアルマヴィーヴァ伯爵に仕えるフィガロとスザンナは、めでたく結婚式を迎えます。しかし、伯爵がスザンナを誘惑しようとしていることが判明。さらにはフィガロに金を貸していたマルチェリーナが、「お金が返せないなら私と結婚しなさい」と迫ります。果たしてフィガロとスザンナの結婚の行方は。

 あるいはプッチーニの『トゥーランドット』(原作:カルロ・ゴッツィ、台本:ジュゼッペ・アダミ、レナート・シモーニ)。「誰も寝てはならぬ」という名曲しか知らない人も大丈夫。これも実は、中国のトゥーランドットという姫が出した謎に、彼女に一目惚れした元王子であるカラフが挑むという物語。

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『トゥーランドット』のストーリー
 中国・北京の姫トゥーランドットは、自分に求婚する者にみっつの謎を出す。謎が解ければ結婚できるが、解けなければ首をはねる。これまで多くの音が謎に挑んでは命を落としていた。
 そこに現れたのが、かつてのダッタンの王子カラフ。トゥーランドットに一目惚れした彼は、みっつの謎を解き明かす。しかし心を閉ざし、結婚を拒否するトゥーランドット。
 そこでカラフは、夜明けまでに自分の名前が分かったら、自分を殺してよいと、逆に謎をかける(ちなみに、トゥーランドットが皆に眠らずにあの男の名前を解き明かせと命じる場面で、カラフが歌のが有名な「誰も寝てはならぬ」。勉強になりますわね)。その中で、トゥーランドットはカラフに仕える女奴隷リューを捕まえるが、リューは謎を明かさずに自害する。その姿にトゥーランドットの凍り付いていた心には変化が。

 ドニゼッティの『愛の妙薬』(原作:ユジューヌ・スクリーブ、台本:フェリーチェ・ロマーニ)などもいいかもしれない。これも『フィガロの結婚』みたいに様々な人物の恋愛感情が交錯して、面白いです。

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『愛の妙薬』のストーリー
 舞台はスペインのとある村。強気な年上の娘アディーナに惚れた若い農夫のネモリーノは、怪しい薬売りに、安物のワインを、飲んだ人間に誰もが惚れる薬だとだまされて買わされる。実はアディーナも内心ネモリーノが気になっていたのだが、ワインを飲んで自信満々になったネモリーノに嫌気がさして、自分を口説いてきた軍人ベルコーレと結婚すると宣言する。
 焦ったネモリーノは命を惜しまずに軍隊に入隊することを決め、契約金でもうひとつ惚れ薬を買う。その話を聞いたアディーナは、ネモリーノの一途な思いに気づくのであった。

 これ以上紹介しているときりがないので(そして「僕が好きなオペラ名作選」みたいになってきているので)このあたりにしますが、過去の優れた物語の中には、新しいエンターテインメントをつくるためのヒントがあるんじゃないかってことですわ。

 あと、面白い作品をつくるためには、そのジャンル(ゲームでも、映画でも、小説でも)の受け手だけではなくて、色々なジャンルの作品に親しむのがいいのではないかと思うのです。


*各オペラのあらすじの確認にあたって、下記のwebサイトを参考にしました。ありがとうございました。

わかる!オペラ情報館 -3分で読めるオペラのあらすじ :
http://www.geocities.jp/wakaru_opera/index.html

オペラにいこう!―楽しむための基礎知識神木 勇介『オペラにいこう!―楽しむための基礎知識』(青弓社)

オペラ鑑賞講座 超入門: 楽しむためのコツ神木 勇介『オペラ鑑賞講座 超入門: 楽しむためのコツ』(青弓社)

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