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2015年2月24日 (火)

【書評】イメージとは異なる正岡子規の姿が浮かび上がる:正岡子規:著・天野祐吉:編・南伸坊:絵『笑う子規』(ちくま文庫)

イメージとは異なる正岡子規の姿が浮かび上がる

笑う子規 (ちくま文庫)正岡子規:著・天野祐吉:編・南伸坊:絵『笑う子規』(ちくま文庫)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480432391/

 正岡子規の句集。ユーモア、面白みのある句を主に集め、天野祐吉氏の解説(コメント)と、南伸坊氏のイラストとともに掲載している。俳句の選定も天野氏。意外な組み合わせという印象だが、天野氏は若い頃を愛媛県で過ごしていて、「松山市立子規記念博物館」の館長を務めたこともあるとのこと。
 句集を読むと、子規のイメージが変わる。正岡子規というと、病気で苦労したことや、若くして亡くなったことから、なんとなく作品にも辛さをや苦しさを連想していたのだが、決してそういう人ではなかった。南伸坊氏の「文庫版へのあとがき」にも「たしかにバカバカしいのや、ふざけたようなのや、ぜんぜんえらそうでない句だのがあって、いっぺんに子規が好きになってしまいました」(p.213)と書かれているが、たしかに、野球や落語を愛していた若者という一面もあったわけで、そう思えばこの句集にあるような句を作ることと十分結びつく。
 例えば、「枝豆ヤ三寸飛ンデ口ニ入ル」、「桃太郎は桃金太郎は何からぞ」、「煤払や神も仏も草の上」などなど、平易な表現で、詠まれている情景が目に浮かぶようで、しみじみといい。

 なお、天野氏のコメントは、天野氏の個性が出ているので、読む人によって好き嫌いがあるだろうと思う。私はところどころ、「ここは俳句だけでいいのにな」と思うところがいくつかあった。

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