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2015年4月21日 (火)

【書評】クラシック音楽の世界に誘ってくれる親しい友人や先輩のような:飯尾 洋一『クラシック音楽のトリセツ』を読む

クラシック音楽の世界に誘ってくれる親しい友人や先輩のような

クラシック音楽のトリセツ (SB新書)飯尾 洋一『クラシック音楽のトリセツ』(SB新書)

 著者は元々クラシック音楽系の出版社の編集者で、今は独立してクラシック音楽を中心に執筆、企画、ラジオのDJなどもされている方。デジタルでの(配信とかネット動画とか)クラシック音楽の聴き方、見方にも早い時期から言及されていて、私が知ったのもそうしたコラムがきっかけだった。

 この本では、「クラシックに興味はある人が、実際に聴くのに躊躇してしまいそうなポイント」を取り上げて解説している。例えばコンサートにどんな 服装で行けばいいかとか、会場でのマナー(拍手はいつするか)とか、交響曲や交響詩、協奏曲とはなにかとか。そうした点をひとつひとつ説明して、クラシッ ク音楽の敷居を下げようという著者の思いを感じる。
 いわゆる「クラシック入門」という本でも、意外とこの辺りは「入門以前」として触れられてい ないことが多いけれど、この本は、もう少し親身な雰囲気がある。例えるなら、クラシック音楽の世界に誘ってくれる親しい友人とか、先輩のような本。そうい う人がいたり、いなくても自分で思い切ってクラシック音楽の世界に飛び込む人には解決できる疑問もあるけれど、なかなかみんながみんなそうはいかない。そ の点で、価値ある本だと思う。

 後半の名曲案内も、曲の作られた頃のエピソードや作曲家の人柄など、周辺のエピソードも含めて紹介しているので(ハチャトゥリアン「剣の舞」は初 演前日にできたとか)、意外なつながりから聴いてみようかというきっかけになるかもしれない。この、連想から興味が湧いてくる紹介の仕方は、故芥川也寸志 氏の文章にも通ずるところがあるのかなと思う。
 また、「曲に対する予備知識をひとつだけ得ておくとすれば」(p.130)、「『いつ頃に書かれ た曲か』(いつの時代の作曲家の作品か)」(p.130)ということで、古学から20世紀まで、主な作曲家とともに説明もされている。こうした部分は、自 己流でクラシック音楽を聴いてきた自分にとっては勉強になる。


これまで私が書いた本の感想はこちらからどうぞ。

●木の葉燃朗の「続・本と音楽の日々」+「しゃべる帰り道ラジオ」: 書評
https://konohamoero.cocolog-nifty.com/blog/cat57961390/index.html
●TRCブックポータル 書評投稿履歴
http://www.bookportal.jp/webap/user/SchReviewerReviewList.do?reviewerId=25


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