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2023年7月 9日 (日)

感想メモ:アプリ『アサルトリリィ Last Bullet』イベント「深炎のスキャルドメール」/「覚醒のスキャルドメール」:ヘルヴォルの破壊と再生の物語 #アサルトリリィ #ラスバレ

※「アサルトリリィ Last Bullet」を遊んでいる方を前提に書いています。

|アサルトリリィ Last Bullet (ラスバレ) | 公式サイト: https://assaultlily.jp/

「深炎のスキャルドメール」/「覚醒のスキャルドメール」は、アプリのメインストーリーをイベントストーリーとして先行公開している形らしい。

真実を知ったヘルヴォルが反攻に転じる構成や展開が、物語やBGMの使い方含めて王道でよかった。

※以下、イベントストーリーのネタバレをごりごりに含みます。


 

 

メインストーリー新章のヘルヴォル編は、エレンスゲ女学園内での対立がメインになっている。エレンスゲのバックにいる企業のG.E.H.E.N.A.も一枚岩ではなくて、ヘルヴォルには穏健派の教頭が付き、それに対して過激派の校長がクエレブレについている。

と、ストーリーを読んだプレイヤーは思わされていた。

そう思える描き方をしていた。「ヘルヴォル=善/クエレブレ=悪」という対立。そう思いますよ。これまでヘルヴォルがエレンスゲ女学園の中で反主流とされながらも奮闘した様子をストーリーで読んできたわけだし。クエレブレの描き方も露悪的だったし。

しかし、すべては一面的な見方でしかなかった。

ヘルヴォルのメンバーも、教頭を信頼すべきか躊躇する場面はあった。穏健派とはいえG.E.H.E.N.A.の人間なわけで。恋花、瑤、千香瑠の2年生は特にその傾向があった。
そこで効いてくるのが1年生にしてリーダー、エレンスゲ序列1位の相澤一葉のリーダーシップ。彼女が必要としてメンバーを選び、作り上げてきたことから、ヘルヴォルは一葉を中心としたレギオンになった。というところがさらにミスリードを誘う展開になっていた。

そもそも、歴代のヘルヴォルというレギオン自体が、エレンスゲの中でリリィに実験をするために存在していた。恋花を除く4人は全員強化リリィで、恋花は強化リリィではないが、精神的負荷をかけることでの影響を実験されていた(それは「日の出町の惨劇」の経験があったから、ということになる)。現ヘルヴォルは初めから仕組まれていて、しかも学園の中で高く評価されるような活躍をしてきた。

で、校長とクエレブレは、正面切ってヘルヴォルに対立しても不利に働くので、極秘の作戦として、ヒュージ討伐を隠れ蓑にG.E.H.E.N.A.の実験施設を破壊し、被験者のリリィを救出していた。

これはどっちもしんどい。話しても分かり会うのが難しいので、それぞれがお互いの正義のために戦って、衝突ギリギリまでを何度も繰り返すさまは、今思い返すと相当しんどい。
ただ、ひとつまえのストーリー「竜のシャナと楯の乙女」で、その状況に風穴を開けたのが佐々木藍だったのがよかった。彼女は生まれる前にヒュージ細胞を埋め込まれた強化リリィで、ヒュージを引き寄せるけれど攻撃されないという特徴がある。その能力が特異なのでヘルヴォルに組み込まれていたが、観察対象のような感じで他のメンバーほどの実験はされていなかった。
それが穴になって、ヘルヴォルとクエレブレの直接対決を止める存在になった。

今回のストーリーで、一葉も自分の正体を知ったけれど、それでも「ヘルヴォル5人として重ねた時間」の深さと、恋花が発動した異能で元の自分を取り戻す。この場面で「Fringed iris」が流れるのが、「アニメで初期テーマソングが流れる、窮地からの逆転展開」そのもので、あたしゃ泣いたよ。

エレンスゲのレギオンは、リリィの序列ごとにリーダーを務める7大レギオン制度があるので、(神庭女子でグラン・エプレと生徒会防衛隊がひとつになったように)ヘルヴォルとクエレブレが併合する展開はないと思うけれど、ここからエレンスゲの物語がどう展開するかは楽しみにしてます。

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