気になる本:ヤン・ポトツキ『サラゴサ手稿』
サラゴサ手稿〈上〉 - ヤン・ポトツキ/工藤幸雄 訳|東京創元社
https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488070595
岩波版とは、異なる版による全訳。フランス語版とポーランド語版を、比較検討しながら訳された、工藤幸雄、渾身の訳業が今ここに。(上記URLより引用)
岩波文庫で全訳が出ているのだけれど、「それとは別の原書」を元にした全訳。
サラゴサ手稿 (上) - 岩波書店: https://www.iwanami.co.jp/book/b611111.html (畑 浩一郎 訳)
ポーランドの貴族ポトツキがフランス語で著した奇想天外な物語。近年、全容が復元された幻の長篇、初の全訳。(全三冊)
(上記URLより引用)
ポーランドの大貴族ポトツキ(一七六一ー一八一五)が仏語で著した大伽藍のような小説。フェリペ五世治下、シエラ・モレナの山中をさまようワロン人衛兵隊長アルフォンソの六十一日間の手記によって、彼が出会った謎めいた人々とその数奇な運命が語られる。作者没後、原稿が四散し、二十一世紀に全容が復元された幻の長篇、初の全訳。(全三冊)
(上記URLより引用)
どういうことかというと。
作者はポーランドの貴族で、ヨーロッパを旅してこの物語の原稿を書いていたらしい(1761年生-1815年没)。
しかし、作者の死後、原稿が散逸していたらしい。
そのため、不完全な形で本として刊行されたものもある。
その間に、他人が書いた原稿を混ぜたバージョンが出版されたりもしたらしい。
もうこの話自体が幻想文学みたいだな。
そして、岩波書店から完全版が出たのだけれど、それとは別の完全版を訳したのが東京創元社版。
内容が難解であろうことは想像に難くないが、それでも読んでみたくなる。
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